ジェーシービー企業年金基金

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基金からのお知らせ

[2009/02/23] 
企業年金の積立不足穴埋めについて、厚労省が検討を開始

 厚生労働省は12日、株価急落による運用環境の悪化を受けて、厚生年金基金など確定給付型の企業年金の財政運営ルールを一時的に緩める方針を固めました。運用利回りの低下で年金積立金が一定以上減ると企業は掛金を追加拠出し、積立て不足を穴埋めする必要があります。厚労省は、掛金の引き上げを1~2年間、猶予する措置について検討を始めたもようです。これにより、企業の負担増が先送りされ、金融危機の中にあっても企業年金を維持しやすくなります。 

企業年金は株式や債券などで運用し、積立金が将来の給付費に対し15%以上不足すると、企業は掛金を増やし不足分を20年以内に穴埋めしなければなりません。厚労省は「負担増を嫌がる企業が、企業年金の廃止や縮小に動きかねない」と判断し、また企業年金連合会も猶予を要望していました。

掛金の増額を見送る企業年金には、長期の財政運営計画の策定などを求めています。掛金の増額を先送りすれば、企業にとってみれば当面の手元資金のやり繰りが楽になります。しかし、企業にとって積立不足額は減らず、企業会計ルールの変更でもないため、不足額を償却する会計処理が必要なことに変わりはありません。 

企業年金連合会によると、企業年金の利回りは2007年度にマイナス10%に悪化しました。格付投資情報センター(R&I)の調査では、約140の企業年金の2008年4月~12月の利回りは、マイナス15%と落ち込んでいるという結果が出ています。

 

      2月13日 日本経済新聞朝刊より

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